6月7日、棚田まなび隊の今年3回目の活動が行われました。
この日は17名の隊員が朝10時に現地へ集まりましたが、耕作者の米川さん、高松さん、諌山さんと、加勢に来てくれた地元農家の松木さん、樋口裕二さん、樋口精男さんが既に機械を使って田植えを始めていらっしゃいました。
天満隊長の呼びかけにより、この日の活動はラジオ体操から始まりました。
▲ラジオ体操は何年ぶりだろうかという隊員も、不思議と体が覚えているものです。
まなび隊は、田植え初心者のチームと去年から活動に参加している経験者のチームに分かれました。初心者チームは、いちばん下にある学習田で手植え体験をすることになり、指導役の諌山さんから苗の握り方や一束の分量を教わると、隊員は田んぼへ入りました。何人かが田んぼに足を取られながらも、隊員が横一列に並ぶと諌山さんの合図で少しずつ苗が植えられていきました。
隊員は一歩、また一歩と後ろへ下がりながら、ゆっくり苗を植えていきます。
経験者チームは、機械を操縦する農家の方について行き、機械が届かない田んぼの角部分の植え継ぎを手植えで行いました。
▲機械を使って苗を植えた田んぼ。機械の入らない部分を手で植え継ぎしていきます。
作業は12時過ぎに終わりました。「これだけ広い田んぼを3人で管理していると、雑草の処理がなかなか追いつかない。そのため除草剤を使わざるを得ないが、棚田は平地の田んぼと違い、張ってある水が抜けやすいので、除草剤の効果も小さくなり、夏の草取りが必要になる」と、休憩時間に諌山さんが山間部の稲作の難しさを解説してくださいました。
分田地区の棚田は、一部がお茶やキウイの畑として転作されています。ここで5月に摘まれたお茶を、地域住民の高松さんが皆で飲めるように準備してくださっていました。活動後の冷たいお茶が、隊員たちの体にとても沁みたようでした。
▲地元の樋口酒店でバーベキュー。イノシシの肉はとても深みがあり、絶品でした。
活動が早く終わったため、お昼は皆でバーベキューをしました。気がつくと3時間も経っていて、地域外の人々と住民の方々がゆっくりと語り合えるとても貴重な機会となりました。
文:前野眞平
写真:九州大学菊地研究室