田植え、手植え、元気よく【5月21日(日)快晴】
「ピッ」
笛の音を合図に、みんな一斉にイネを植えていきます。5本で1束、人差し指と中指で挟み、親指を添え、泥の中に垂直に差し込みます。深く深く。水が深く、完全に水没してしまうところもあるのですが、根さえしっかり刺さっていれば大丈夫。イネは逞しいのです。
田植えのポイントは列と行を揃え、イネがグリット状に並ぶようにすること。手植えの時代も田植え縄と木製の直角定規を使って、一列一列、等間隔に付けられた田植え縄の赤い球を目印に、丁寧に植れられていたそうです。それは、美しさももちろんですが、この後の雑草取りや稲刈りまでの作業効率をよくするため。
この日は今年最多の参加人数でした。経験のある隊員は指導にあたり、田んぼ3枚の田植えを終わらせました。1枚にかかった時間は1時間弱。もくもくとイネと赤い球とのにらめっこ。ふと、隊員が「田植え歌が欲しいね」と「夏もちーかづく」とうたいはじめました。
今年は雨が少なく、水が張られていない田んぼもちらほら。今回わたしたちが復田に取り組んでいる田んぼも、干上がってしまっていました。地域の方が田植えができるように、と急遽ポンプで水を入れ代掻きをしてくださいました。けれども、この日は3枚田植えをするので精一杯で、こちらの田植えは後日に持ち越し。ことはそう簡単には運びません。
6月からは、水の管理と草抜きが主な作業。ヒエやセリとの闘いが待っています。
かじわら(隊長代理)