うきは市には吉井町の白壁の町並み、そして新川田篭地区のかやぶき民家群という2つの重要伝統的建造物群保存地区が存在しています。異なる景観を持つこの2つの保存地区は、しかし、同じ水系の中で水と向かい合って生活を営んできた人々の苦楽で繋がっているのです。まちは、全体が一つの文化遺産です。その良いところを伸ばし、必要に応じて改善を加えながら、私たちは、どのように次の世代に、今以上の環境を伝えていくことができるでしょうか。地域の成長において、文化や文化財はどのような役割を果たし得るのでしょうか。
文化庁で歴史的な建造物や集落・町並み、文化的景観等の保存と活用に携わられていた、國學院大學観光まちづくり学部の下間先生をお迎えし、うきは市の自然、歴史、文化を活かしたまちづくりについて考える機会としたいと思います。
講演
下間久美子(しもつま くみこ)氏
國學院大學観光まちづくり学部 教授、博士(工学)
山形県生まれ。千葉大学工学部建築学科を卒業後、東京大学大学院工学系研究科修士課程に進学、同大学大学院博士課程を中退し、1994年に文化庁に入庁。途中、ユネスコ世界遺産センター、ユネスコ・バンコク事務所等に出向。2022 年より現職。
文化庁では伝統的建造物群保存地区、文化的景観等の担当を歴任。
座談会
コーディネーター:
黒瀬 武史氏(九州大学人間環境学研究院 教授)
パネリスト:
下間 久美子氏(國學院大學 教授)
菊地 成朋氏(九州大学 名誉教授)
中山 和成氏(うきは市教育委員会 生涯学習課 文化財保護係長)
石井 勇氏(MINOU BOOKS)
尾花 光氏(注連原村つくり会)
日時:2023年1月29日(日)14:00~16:30
会場:うきは市民センター(うきは市立図書館) 3階 小ホール