5月22日、棚田まなび隊4回目の活動を行いました。12名の隊員が集まり、いよいよ田植えの日を迎えました。3枚の棚田へ、機械を使わず全て手作業で植えていきます。
この日は棚田を守る会の諌山さんと米川さんが指導してくださいました。諌山さんは、農業指導員としての経験がある方です。親植え、子植えの役割分担があった昔ながらの田植えの仕方から、整然と植えるための道具の使い方、苗のつかみ方・植える適切な深さまで丁寧に指導してくださいました。
▲守る会の諌山さん。直角定規と等間隔に玉が付いた2本のロープを使って、植える位置を決めます。
▲人差し指と中指で苗を4,5本挟み、「苗が倒れない範囲でできるだけ浅く」植えるのがコツだそうです。
説明を聞いたまなび隊員は、1枚目の田んぼに張られたロープに沿って横に並びました。ロープを引っ張る両側の人の合図で、一斉に苗を植えていきます。特に2枚目の田んぼは面積が広くて時間がかかりましたが、午前中で3枚中2枚の田んぼの田植えを終えることができました。
▲2枚目の田植えの終盤。田んぼの形に合わせて、必要なロープの長さは徐々に短くなっていきます。
▲植え終わった田んぼ全体を眺めると、改めて達成感が湧いてきました。
昼食を取ったあと、最後の1枚の田植えを行いました。守る会の方々は他の田んぼの草刈り作業の予定があったため、午後はまなび隊員だけでの作業となりました。 3枚目は最も不整形な田んぼですが、まずは最も長い直線が取れる位置にロープを張りました。それを基準に植え手が水平移動していくことで、効率的にかつ整然と苗を植えることができるそうです。
▲3枚目の不整形な田んぼの、植え付けの基準となったロープ。
田んぼの面積に対して人数が少なかったものの、無事この日のうちに3枚全ての田植えを終えることができました。これから夏の季節を迎えると、稲だけでなく雑草も勢いよく生長します。次回の活動は、草取りの予定です。
文:前野眞平
写真:九州大学菊地研究室