棚田まなび隊2016第12回活動

10月15日、棚田まなび隊が今年12回目の活動を行いました。9名の隊員が集まり、この日の作業は前回の稲刈りから3週間天日干しをした稲の脱穀と籾摺りです。

つづら棚田の辺りは、前回の掛け干しの後しばらく悪天候が続いていました。10月2日に隊員が学習田の様子を見に行くと1本の稲木の端部が折れていて、その4日後には台風18号でさらに2本の稲木が倒れていました。2回の修復活動により、なんとか今日まで天日干しの状態を保つことができました。

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▲台風で倒れた稲木。(10月6日撮影)

脱穀を始める前に、米の水分量を測定しました。まなび隊の指導をしてくださる「棚田を守る会」の堤さんによると、籾摺りをするためには含水率15%以下の状態が望ましいとのこと。測定結果の14.3%という数字を確認できたところで、脱穀作業スタートです。

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▲数粒の籾を摺り落とし、水分計にセットして測定を行います。

稲は一束ずつコンバインに通します。丁寧に通さなければ稲が刃にうまく噛まれず、実が付いたまま藁と一緒に吐き出されてしまいます。実が残った稲はもう一度拾い集め、束にしてコンバインへ通しました。皆で作業を分担して、脱穀作業は午前中で無事完了しました。

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▲この日コンバインの操縦とご指導をしてくださった堤さんと樋口さん。

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▲コンバインが入れない田んぼの稲は、竿ごと移動させました。

その後、軽トラックへお米を積んで近くの一之瀬ライスセンターへ向かいました。ここで機械による籾摺りを行い、最終的な収量は115kg(+くず米9kg)となりました。今年は夏場に良い天気が続いたこともあり、この辺り一帯は例年に比べ豊作だったようです。出来たての新米が詰まった4つの米袋を囲みながら、皆で達成感を味わいました。

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▲ライスセンターで籾摺りを行い,115kgの玄米ができました。

いよいよ最終回となる次の活動は、1年間を締めくくる収穫祭の予定です。

文:前野眞平
写真:九州大学菊地研究室