6月1日、棚田まなび隊の第7回目の活動が行われました。今回は13名の隊員が参加し、2枚の田んぼの畦塗りを行いました。
畦塗りは、田んぼの水が外へ流れ出てしまわないように畦を土で塗り固める作業です。当初は、まなび隊の活動日までにイデから水を引き、田んぼに水を張った状態で代掻きと畦塗りをする予定でした。しかし、イデの水をまなび隊の田んぼに引けるようになるまでもう少し時間がかかるとのことで、今回は田んぼの持ち主である熊抱さんが、この日に合わせて川の水をポンプで引き上げて田んぼに水を張り、事前にトラクターで代掻きをしてくださっていました。
棚田は勾配のある地形に沿って築かれており、平地の田んぼに比べると水が漏れやすいため、畦塗りは特に大切な作業です。作業を始める前に、熊抱さんから畦塗りの手順を教わりました。鍬(くわ)で田んぼの土を取り、鍬の背を使って土を畦に押し付けるように塗っていきます。「畦の根元を強く固めるのがポイントだ」と実演しながら説明してくださいました。それが終わると隊員たちも散り散りになって畦塗りを始めましたが、実際にやってみるとなかなか上手くいきません。苦戦している隊員は、熊抱さんや地元農家の方に指導をしていただきました。
始めは塗る土の量や形が人によって様々でしたが、次第に要領をつかんでいき、2時間ほどで2枚の田んぼの畦を塗り終えました。畦塗りは、稲作の中で最も大変な作業だといわれますが、腰を痛がる隊員の様子がそれを物語っていました。
レポーター:前野眞平(九州大学菊地研究室)